◆絶対音感、相対音感って何?
音楽をやっていると、よくよく耳にすると思います。"絶対音感"持ちは全人類の中でも少なく希少な能力とされていて、「絶対音感あるよ!」っていうとみんな驚くし、憧れる方もいるのではないでしょうか?
◆音の指標が内にあるか外にあるか
絶対音感とは簡単に言うと、絶対的な音の指標が内にあるか、外にあるかという違いです。言うなら、体内に音叉があるかどうか。
音叉は叩くと必ず440Hzが出るようになってますよね。(細かな違いはあります。)
一般人は音叉等、正確な音を聞いて、それと照らし合わせて、A(ラ)の音をチューニングします。
絶対音感者は体内に音叉に代わるもの、絶対的な指標を持ちます。そして、体内にある音叉(に該当する音を判別する脳のどこか)と音を照らし合わせています。なので、絶対音感者はいつでも聞いただけで何の音かわかるのです。
絶対音感にもグレードがあって、ピアノで言う88鍵全ての音が全部わかる人(音叉が体内に88コある)、「ド」だけわかる、「ラ」だけわかるという"プチ絶対音感者"もいます。
"プチ絶対音感者"は体内にある指標、例えば「ド」から相対音感によって他の音を判別しています。ハイブリッド型ですね!
他にもいろんなパターンがあるそうです。ぐぐってみてね。
◆じゃあ相対音感ってどういうこと?
体内に音叉がない人は音の指標が曖昧です。しかし、ある2つの音が鳴った時、その2つの音がどれくらいの高さの隔たりがあるか判別することはできます。これが"相対的"であるから、相対音感と言われます。
例えば「ド」「ソ」という音を音名を教えずに、鳴らしたとします。
絶対音感者の場合→「ド」と「ソ」が鳴った。
相対音感者の場合→5度の隔たりがある2つの音が鳴った。
と感じるわけです。
さらに「レ」だけのプチ絶対音感者だった場合、音の指標は「レ」しか無いわけですから、「ド」と「ソ」という答えにたどり着くには、「レ」から「ド」と「ソ」の音に辿り着く相対音感が必要になります。
また、相対音感者に「ド」と「何か」を鳴らします。と、予め言っておくと「ド」と「ソ」を答えることが出来るでしょう。優れた相対音感者は指標の音が一つでもわかれば、全ての音に辿り着く事ができます。
一度音を聞いて、その音を"記憶してられる間"は無敵です笑
◆絶対音感があることと音楽的な才があることは全く別
絶対音感があることで、音の判別は簡単になるかも知れませんが、思い通りの歌を歌える事は全く別の話です。歌の練習をしてない限り、絶対音感があるだけでは上手くはなりません。
思い通りの音を出すための歌の訓練が必要なのです。演奏も同じ。判別ができるだけではダメなのです。
また、絶対音感者で「一度聞いた曲をすぐ弾ける」という人もいますが、和音を解析する能力と、曲を覚える記憶力も必要になります。和音はもちろん音楽の勉強をしていないとわかりませんし、記憶力と絶対音感は別の能力です。(音の記憶に関して有利不利はあると思います。)
総合的に見て、絶対音感があることは有利に働くかも知れませんが、それよりもたくさんの音楽に触れること、たくさん練習することの方が大事だということに気づくと思います。
◆音を感じる事を育てよう
一般的には「絶対音感=すごい!」みたいに思われていますが、一度音楽業界に足を踏み入れればそんな人ゴロゴロいるし、絶対音感を持ってなくても優れた音楽家はたくさんいます。
音楽してる人達同士の間では、絶対音感あるよなんて言っても誰も驚きません。絶対音感だけでは価値がないことをみんな知っているからです。(まあ、ちょっとは驚きます。お~ぐらいですが笑)
また、よく言われるのが、音楽において相対音感のほうが大切。というもの。(ハーモニーの理解は相対音感という説。)
私は絶対音感者ではないのでわかりませんが、絶対音感を持ちつつ、相対音感を獲得する人もいるそうです。知らんけど笑
よく音感ないから~!なんて言っている人がいますが、相対音感は誰でも持っている能力です。ただ、訓練してないから精度がないだけ。育てれば誰でも身につきます。訓練次第で精度はどんどん上がります。ハーモニーもちゃんとわかるようになります。
音感ないよ~…なんてめげないで!どんどんチャレンジしよー!